コンディションノートで詳細な情報を知るには
中古車の状態は、プライスボードで大抵のことが分かりますが、プライスボード以外の情報は、店員さんを呼んで聞くことが多いと思います。しかし、店員さんも車の全てが頭に入っているわけではありませんし、間違う場合もあります。
もし、気になる車が見つかって、もう少し車の状態を知りたいと思ったら、コンディションノートがあるか確認することをお勧めします。
コンディションノートは、修復歴や整備が必要な場所などが書かれているもので、コンディションチェックシートとか車両状態票ということもあります。
コンディションノートの記載事項
コンディションノートは、プライスボードの情報をさらに詳細にした内容が記載されています。車検証に書かれている内容も含まれています。
車名、使用歴、型式、走行距離数、初度登録、車台番号
車検証から転記した情報です。
メーターの取替え有無
走行距離数の改ざんをしてないことを証明するものです。
修復歴の有無、ある場合は修復箇所
修復箇所が分かると事故の程度がたいだい把握できます。
整備が必要な箇所
エンジン、操向、ブレーキ、動力伝達、電装などにわかれて記載されています。
整備費用が別途かかる場合もありますので、店員さんに確認しましょう。
販売店、作成者
盗難車を転売したものではないことを証明するものです。
以上の項目の中で最も注意深くみて欲しいのは、修復歴です。
また、自動車公正取引協議会、日本自動車査定協会、日本中古自動車販売協会連合会が修復歴車をどのように定義しているのかを紹介します。下のような車の箇所に修理・交換履歴があれば“修理歴有り”と定めているようです。
1 フレーム (サイドメンバー)
2 クロスメンバー
3 ピラー
4 インサイドパネル
5 ルーフパネル
6 ダッシュパネル
7 トランクフロア
8 フロア
9 ラジエータコアサポート(交換)
以上の9箇所は、どれも車の性能を左右する重要な部分ですが、軽い事故か大きな事故かは修復歴からは分かりません。購入後に問題が起きない車かどうかは難しい判断になります。
また、修復歴に含まれない修理は、ボディやバンパーの傷や凹みの場合です。走行性能には影響ないため、修復歴からは除外されています。
修復歴は隠しても必ず分かる
昔は、事故車を修理したにも関わらず修復歴を隠して売るような粗悪車が出回っていましたが、最近では、修復歴は車の登録情報に記載することが義務づけられていますので、修復歴を隠して売ったとしても後で調べられるとすぐばれてしまいます。
しかもインターネットの普及で、悪い評判はすぐ全国に知れ渡りますから、販売店も修復歴を隠してまで車を売ろうとは思わなくなっています。
ただし、中古車は個人売買することもできますので、その場合は注意が必要です。
また最近ではアウトレット中古車という市場も拡大しています。修復歴があっても十分な整備を行い保証も付けて販売したり、多少の不具合は目をつぶる人も増えています。車は長く乗るというよりも、2、3年走れば十分という人は価格重視で車を選ぶ傾向にありますので、そのような人には修復歴はあまり気にならないというわけです。
しかし、初めて車に乗る人には、修復歴のある車はお勧めできません。まず走行性能に問題が起きた場合、運転の熟練者でも対応が難しいのに、初心者ではなお更大変なことになるからです。
また、初めての車は、年齢が若い人が多いため、とにかく安い車を選ぼうとする傾向が強いので、店員の巧みなセールストークで事故車と知らずに買ってしまう場合もあります。しかし、1年ももたずに壊れて廃車ということにもなりかねません。
このような苦い経験をしないためにも、初めての車は、修復歴のない中古車を選ぶことをお勧めします。