Google(グーグル)といえば、検索エンジンやEメールサービスなどをネットユーザーに提供している大手IT企業というイメージが根強いですが、近年では「自動運転車」の開発にも力を入れています。
本来異業種であるGoogleが自動車業界に参入したケースとして、本プロジェクトは当初から関係者の関心を集めていました。ドライバーの介入を必要としない完全自動運転車・ドライバーレスカー(driverless car)のプロトタイプが公開されたのが2014年の12月。2015年現在もアメリカの公道で走行試験が続けられており、すでにその走行距離は100万キロメートルを突破。Googleは、2017年の実用化を目標に掲げています。
大半の交通事故はドライバーのミスが原因で発生しています。安全性を重視した自動車を開発する上で、ドライバーの負担をできる限り減らすことが昔からエンジニアにとっての目標でした。
そこでGoogleは人工知能研究者のセバスチアン・スラン氏を招聘し、2009年頃に自動運転車開発プロジェクトを本格的に立ち上げました。LinuxベースのフリーOS・Ubuntuを中心に、レーダーやGPSなど様々な機能を実装。IT企業ならではのノウハウが結集されています。
年度 | 開発経緯 |
---|---|
2005 | セバスチアン・スラン氏率いるスタンフォード大学のチームが無人運転コンテストで優勝 |
2009 | 15名のエンジニアで自動運転車開発プロジェクトが始まる |
2010 | 自動走行実験の走行距離が累計20万キロメートルを突破 |
2012 | ネバダ州で公道運転免許が交付される |
2013 | カリフォルニアで公道実験走行が承認される |
2014 | 自動走行実験の走行距離が累計100万キロメートルを突破 |
車の運転がコンピュータ制御により自動化されれば、反射神経の鈍った高齢者や視覚障害者の方でも安心して乗車することができます。しかも無駄な動きが減ることで燃費性能が向上し、地球環境にも貢献できるというメリットもあります。
目的地を入力すれば、ドライバーは車内で寝て過ごすことも可能です。まさに社会人にとって理想の商品であり、様々な利用シーンが想定されます。
しかし、Googleの自動運転車の普及については、多くの関係者が懐疑的に見ています。技術的な問題をクリアすることができても、交通法など制度面での問題があるからです。
現行の法律では、ドライバーがハンドルから完全に手を離す自動運転が認められていません。自動車に搭載されているコンピュータシステムは、あくまでドライバーの運転をアシストするためのものであるという位置付けなのです。
たとえ話題性によって車が売れても、先進的すぎるテクノロジーが世間一般に受け入れられるのは容易ではありません。まだまだ将来的に解決しなければならない課題が山積みであり、自動運転車の市場拡大には時間がかかるとみられています。
・デザインが可愛いね。(笑)
・発売されたら真っ先に買うぞ。
・自分で運転できないと逆に怖いんだが…。
・自動運転車は悪天候の日だと走行できないって聞いたぞ。今のセンサーじゃ頼りなさすぎるよ。
・ネットに接続するタイプならセキュリティもしっかりしてほしいね。ハッキングされたら大変なことになるぞ。
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