地球温暖化対策の一環として、従来の化石燃料からクリーンエネルギーへの転換が国際的に推し進められています。自動車業界でも電気のエネルギーで走行できるEVが開発され、温室効果ガス削減への期待が集まっています。
日本国内では1970年代から積極的に電気自動車の製作・流通が推進されてきましたが、掲げた普及目標を達成できた年度はほぼ皆無。次世代自動車振興センターの調査によると、2013年3月時点で電気自動車の民間普及台数は5万4757台。全自動車の普及台数がおよそ7600万台ですから、EVの普及率は1%にも満たないのが実情です。
コインパーキングサービスで知られるパーク24がインターネット上で実施した「電気自動車に関する意識調査アンケート」の結果、多くのドライバーがEVに対して間違った認識を抱いていることが判明しました。
現行の電気自動車には1充電あたり200km程度の航続距離を実現できる性能が備わっていますが、これを正しく指摘できた回答者は全体のおよそ0.7%。9割以上ものドライバーが、「電気自動車は1充電あたり50km以下しか走行できない」という偏見を持っていました。
また、電気自動車を保有していないドライバーに「電気自動車がどのようになったら購入を検討するか」という問いを投げかけてみたところ、「販売価格が安くなったら」という回答がダントツの1位で全体の40%を占めました。しかし、「航続距離が向上したら」、「充電ステーションがもっと増えたら」という性能面での不安を指摘する回答もそれに匹敵するほど多く挙がっており、電気自動車=実用的な車種ではないと世間が思い込んでいる結果が浮き彫りになりました。
タイプ | ガソリン自動車 | 電気自動車 |
---|---|---|
動力源 | ガソリン | 電気 |
補給方法 | ガソリンスタンド | 充電器 |
航続距離 | 500~1000㎞程度 | 100~200㎞程度 |
CO2排出量 | 約190/km | 約50g/㎞ |
走行コスト | 0.1~0.2km/円程度 | 0.5~1.0km/円程度 |
関係者はこの調査結果から、電気自動車の普及を進めるためにはEVに関する正しい知識を広める必要があると分析しています。
実際、役場や一部のコンビニを除けば、電気自動車に必要な充電ステーションを導入しているサービスエリアはまだまだ少なく、一般の方が電気自動車の存在を意識する機会は決して多くありません。充電スタンドは場所を取る上に収益に結びつかないため、多くの民間企業が設置を敬遠しているのが実情なのです。
電気自動車の普及率向上を実現するためには、社会全体で環境問題を真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
・航続距離200km?こんなの、エアコン稼働の有無や荷物の積載量次第で違ってくるだろ。メーカーのデータは当てにならないよ。
・せめて500kmは余裕で走れるようになってもらいたいな。
・ガソリン自動車と比べるとトータルのコストが高すぎるんだよね。自宅に充電スタンドを設置するだけでいくらかかると思うんだ。
・充電時間が長すぎるのも問題だよ。
・正直、EVの普及が進むまであと10年以上はかかるだろうね。
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