2015年3月12日、経済産業省はEV(電気自動車)とPHV(プラグインハイブリッド車)を対象とした新たな補助金支給制度を発表しました。次世代自動車用の充電設備導入事業に向けた政策の一環であり、両車種のドライバーにとっては朗報と言えます。
今回実施されるのは、高速道路の利用実態調査に参加してくれるドライバーの通行料金が一部軽減されるというユニークな助成制度です。
対象道路は、東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路、本州四国連絡高速道路等の管理する高速道路。調査期間は、2015年の5月から2016年の2月までです。
高速道路の一料金区間あたり1000円を超える利用額の超過分(5~8月)、一料金区間あたり1000円を超える利用額の超過分、2000円超過時は料金の半額(9~12月)が調査協力費としてドライバーに支給されます。(2016年3月にまとめて支払われる予定。)
対象期間 | 2015年5月~8月 | 2015年9~12月 | 2016年1~2月 |
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利用料金が1800円時の調査協力費 | 800円 | 800円 | なし |
利用料金が5000円時の調査協力費 | 4000円 | 2500円 | なし |
なお、補助金を受け取るためには事前登録が必要であり、2015年の4月から受付が始まるそうです。条件に該当する方は要チェックですね。
高額な高速道路の利用料金に辟易している方にとっては魅力的な企画ですが、今回の補助金制度に対する批判の声も少なくありません。その理由は、シェア率の伸び悩んでいるEV・PHVの普及促進を目的にしておきながら、あまりにもドライバーのメリットが少ないからです。
今回の調査に参加できるのは、先着4万台限定。しかも支給額は、1ヶ月当たり2万円、全調査期間で6万円が上限となっており、購入時の補助金と比べるとあまりにも安すぎます。利用情報を提供するだけでなく、個別のアンケートにも回答しなければならないという煩わしさもあり、評判はかんばしくありません。
経済産業省の関係者のコメントによると、財務省からの批判により当初想定していた補助金用の予算を大幅に削られてしまったそうです。地球環境保護のためにもEVやPHVへの転換を図らなければならない今、政府が普及促進に本腰を入れてくれないとはなんとも残念な話です。
・もともとEVは高速道路向けの車種じゃないだろ。こんなデータ取って何に使う気だ?
・EV、PHV限定かよ!昔の車を大切に使ってるドライバーには何のメリットもないな。
・本当に政府は富裕層ばかり優遇しやがる。電気自動車を購入できない低所得者への助成にもっと力を入れるべきだ。
・補助金もいいけど、車自体の性能アップも必要だよ。充電に時間がかかりすぎる。
・走行距離を伸ばさないと電気自動車の普及率も伸びないよ。
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